日本政策金融公庫とは?利用しやすい融資制度の種類を解説

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日本政策金融公庫とは?利用しやすい融資制度の種類を解説

中小企業や個人事業主が資金調達を考えるとき、銀行融資だけでなく公的な融資制度も選択肢に入れておくことをおすすめします。

日本政策金融公庫は政府系の金融機関として、民間の銀行では対応しにくい創業期や小規模事業者への融資を積極的に行っているためです。

本記事では、日本政策金融公庫の特徴や主な融資制度の種類、審査を通過するための準備について解説します。

日本政策金融公庫の融資が中小企業や起業家に選ばれる理由

日本政策金融公庫は、国の政策に基づいて設立された政府系金融機関であり、民間の銀行を補完する役割を果たしています。

融資先の約9割が小規模事業者で占められており、小口かつ無担保の融資を主体としている点が特徴です。

民間銀行に比べて金利が低く、固定金利で借りられるため、返済計画を立てやすいのも経営者にとって大きなメリットといえるでしょう。

創業したばかりで実績がない段階でも相談に応じてもらえるため、起業を検討している方にも利用しやすい金融機関といえます。

スタートアップ支援の新規開業資金

新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方やおおむね開業後7年以内の方が利用できる融資制度です。

設備資金は最長20年、運転資金は最長10年と返済期間にゆとりがあり、長期的な視点で事業計画を組めます。

一定の要件を満たせば、無担保かつ無保証人で融資を受けられる新創業特例が適用され、代表者個人の保証が不要です。

自己資金が十分でない創業期の経営者にとって、個人保証なしで融資を受けられる点は資金調達の負担を軽減できます。

事業計画書の内容や業界経験が審査で重視されるため、計画の説得力を高めておくことが申請前の準備には必要です。

女性や若者シニアの起業を後押しする創業支援貸付

日本政策金融公庫には、女性や35歳未満の若者、55歳以上のシニア層を対象に金利が優遇される創業支援の特例措置があります。

新規開業資金よりも低い金利で借り入れできるため、自己資金に余裕がない方でも毎月の返済負担を抑えやすいのが特徴です。

令和6年度の実績では女性への融資が7,208先、若者が7,742先、シニアが2,846先と、幅広い年齢層の起業を後押ししています。

金利優遇を受けるには事業計画書の提出が必要となるため、売上見込みや資金使途を具体的にまとめたうえで申請しましょう。

創業時以外で活用できる融資制度

創業期だけでなく、事業を継続するなかで必要になる運転資金や設備投資にも日本政策金融公庫の融資制度は活用できます。

業種や目的に応じた制度が用意されているため、自社に合った融資を選ぶことが資金調達を成功させるポイントです。

一般貸付

一般貸付は、大半の業種の中小企業や個人事業主が利用できる公庫の基本的な融資制度です。

運転資金は最長7年、設備資金は最長10年の返済期間が設定されており、仕入れ資金や人件費といった日常的な資金需要から店舗改装や機械購入まで幅広く対応できます。

融資限度額は4,800万円で、担保や保証人の有無によって条件が変わります。

売上が安定している時期に余裕を持って申し込むと、審査がスムーズに進むでしょう。

生活衛生改善貸付

生活衛生改善貸付は飲食店や理美容業、クリーニング業など生活衛生関係の営業を行う事業者向けの専用融資制度です。

一般貸付よりも融資限度額が高く設定されており、返済期間も長めに設けられているため、店舗の新規出店や大規模な設備更新にも対応しやすいといえます。

都道府県の生活衛生営業指導センターから推薦書を受け取ることで、さらに低い金利が適用される振興事業貸付も利用できます。

飲食業や理美容業の経営者は、一般貸付と生活衛生貸付の条件を比較したうえで有利な制度を選びましょう。

日本政策金融公庫の融資審査を通過するための準備

融資制度を利用するには、日本政策金融公庫の審査を通過する必要があります。

審査では提出書類の内容が細かく確認されるため、事前の準備が融資の可否につながります。

自己資金の有無

自己資金の有無は、公庫の融資審査で重視される項目の1つです。

創業融資の場合、創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認されるケースが多いでしょう。

金額だけでなく、通帳の履歴から計画的に貯めた正当な資金であるかも審査対象です。

親族からの一時的な借り入れや申請直前にまとめて入金された資金は、見せ金と判断される場合もあるため注意が必要です。

日頃から計画的に貯蓄し、預金通帳に貯蓄の経過が残るようにしておくことが大切です。

融資担当者を納得させる計画書の作成

融資審査では、事業計画書の完成度が審査結果に大きく影響します。

経営者が積み重ねてきた職務経歴や業界経験は、売上の実現可能性を裏付ける根拠として重要視されます。

計画書には月ごとの売上予測や経費の内訳を具体的な数字で記載し、根拠のある収支計画を示すことが必要です。

楽観的な数字ではなく、保守的な見積りで作成した方が融資担当者からの信頼を得やすくなります。

初めて計画書を作成する場合は、公庫の窓口や商工会議所の相談サービスを活用すると、書類の精度を高められます。

まとめ

日本政策金融公庫は、民間銀行の融資を受けにくい創業期や小規模事業者にとって利用しやすい政府系金融機関です。

新規開業資金や一般貸付、生活衛生改善貸付など事業の段階や業種に合った融資制度が用意されており、自社に適した制度を選ぶことで資金調達の幅が広がります。

自己資金の準備や説得力のある事業計画書の作成が審査通過のポイントとなるため、融資に強い税理士へ早めに相談することをおすすめします。

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美藤 直人(びとう なおひと) / 公認会計士・税理士

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物価や金利の変動など経済環境が大きく変化する今、経営にはこれまで以上に柔軟な判断と確かな戦略が求められています。公認会計士・税理士として、経営者の皆さまの意思決定を支え、安心して事業を発展させていけるように全力でサポートすることが、私の真の仕事であると考えています。また、『史記』(中国前漢の武帝の時代の歴史書)に「計は会なり」という言葉が初めて表れたのが「会計」という言葉の始まりだと言われています。この「計は会なり」は「各方面の現場の真実を正しく報告すれば、ビジネスの価値が増大する」という意味であり、私が公認会計士・税理士として「会計」のお手伝いをすることが、お客さまのご事業の発展に通じることになります。

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